根の部分の虫歯
高齢化社会といわれて久しいです。社会のいろいろな分野でその対応が求められています。歯科においても同じです。かつて昭和の時代は子供さんの虫歯の治療にかなりの時間を使っていたものでした。それが平成を越え令和の時代に入りますと、学校歯科健診に出向いて児童の歯科健診をしても、虫歯に罹患している方を見つけられなくなりました。一方で歯肉の問題や歯並びの問題を抱える方が多くなっています。児童で虫歯を多く抱えている方がいれば、保護者の育児放棄や虐待を疑う時代になっています。
子供さんの虫歯が激減している今の時代、歯科医院にご来院の方の年齢が高くなってきています。歯の欠損を抱えている方もいますが、気になるのが歯の根面部分の虫歯です。高齢者に多くみられる虫歯です。結構厄介です。何が厄介かといいますと治療をしてもまた再発することです。また虫歯の進行が速いことです。対応が遅れますと下顎前歯などは根元で折れてしまうこともあります。70歳付近まで虫歯が1本もない方が、あれあれよという間に虫歯の洪水になることも複数経験しています。
何が原因なのかと思います。食事や間食での嗜好品の変化、特に甘いものを長時間口の中にとどめた食べ方などだと思われます。対策としては間食を取る際時間を決めて食べることや長時間ダラダラ食べないこと、食べたら歯を磨くことそしてフッ素入り歯磨剤を利用することです。
健康長寿を目指すためにも、足元ならぬ根元のケアも大事です。歯科医院への定期的な受診を強くお勧めします。
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