歯ならびが悪くなった
人は年齢を重ねるごとに顔のしわが目立ち始め髪も色が白くなり薄くなります。加齢現象の一つで逆らえません。体の一部を構成している口腔も同様です。各種原因で歯を失ったりするでしょう。歯を失えば目に見えてわかります。ところが気づかないまま口腔内はダイナミックに変化していることが多いです。
どういうことなのか?歯は硬組織で硬い骨の中に植わっているため、一生生えた時と同じポジションにあると思いがちです。ところが実際は歯列矯正があるように、歯は力により動きます。目に見えた矯正装置を入れていないにもかかわらず、人の行動パターンにより歯は動きます。
行動パターンでは噛み癖や寝癖などの態癖、食いしばりなどのブラキシズムなどです。これらはまったく自覚のないもので、知らず知らずのうちに歯に非生理的な力を加え続けています。その結果歯が口腔内で位置を変えます。体は歯の位置が変化したことに合わせて顎の動きを修正していきます。これでうまく調和を取っています。
硬組織は軟組織(筋肉)により影響されます。歯も口の使い方の変化に合わせて位置を変えるのです。癖などにより歯が動き動いたことにより顎の使い方が微妙に変化する。それに合わせるようにまた歯の位置が変わる。こういうことを生きている限り繰り返しているのです。歯を失ったまま放置すると対合歯や両隣の歯が動きますので絶対放置しないでください。歯ならびが乱れる大原因で咬合の不調和の原因になりかねません。
歯ならびの変化で気が付きやすのは下顎の前歯部です。上顎にブリッジやインプラントなどの人工修復物が装着されている場合大きく変化する可能性があり要注意です。また急激な変化、歯科治療による新しい修復物によりもたらされることがあり。この時噛みにくくなったと感じたりします。この時も要注意です。

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