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かかりつけ歯科医を持ちましょう
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80歳で20本残そうという「8020」は30年経過して、80歳で20本残存している方が50%を超えました。すごいことだと思います。高齢化社会においてただ歯の残存数だけではなく、歯が機能しているか否かということが重要です。そこでオーラルフレイル(口の虚弱)という言葉が盛んに使われるようになりました。
オーラルフレイルになり放置していますと、全身のフレイルとなりどんどん要介護が必要な状態に近づきます。オーラルフレイルは可逆的で歯科医院で適切な治療と管理を行えば元に戻れるという特徴があります。このオーラルフレイルを起こさないことが健康寿命の延伸に寄与します。
かかりつけ歯科医は患者さんの「お口の変遷の物語」を知っています。長いお付き合いに中でいろいろな臨床的な課題などを熟知していますので、いろいろな局面でどう対応したらいいかを理解しています。人間は生物ですので1年1年歳を重ね、老化や消耗というのは避けては通れません。お口に生じた事案ごと解決してオーラルフレイルに陥らないようにすることが重要です。
お口の管理のできている70歳以上の男女30数名の方のオーラルフレイル危険度をチェックしたところ、全員の方舌圧などが平均以上でオーラルフレイルの危険度が少ないという結果を得ました。これらの方の中には28本歯がある方、総義歯の方、上下残存歯3本で部分義歯(部分入れ歯)を装着している方もいます。歯を失っても適切な歯科治療を受ければ、オーラルフレイルを防ぎ、よく噛めることで栄養状態もよく、しいては全身の健康にも寄与します。
信頼のおけるかかりつけ歯科医はかかりつけ内科医同様に大切な存在です。 |
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