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消毒と滅菌
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テレビのCMで最近「抗菌」「滅菌」「殺菌」という言葉を耳にします。CMでは細菌が多数存在し不衛生になりやすい物に対して過剰なくらいの清潔感を醸し出しています。実際のところヒトは細菌と共生しており,この細菌をいかに害のないレベルに保つかが健康維持の上で重要です。
「消毒」とは細菌が生体に対し害のないレベルにまで落とすことを言います。通常の「抗菌」はこの消毒という概念に近いのではないでしょうか。天文学的数値の口腔細菌が口腔には存在していますので、口腔ケアでは細菌を完全に駆除死滅させることは出来ず、体にとって害のないレベルにまで下げることが口腔ケア実践で重要になります。
「滅菌」は字のごとく細菌を滅ぼすということですが、体に関して細菌絶滅は不可能です。「滅菌」はもっぱら医療用小器具などが対象になり、オートクレーブ（高圧滅菌釜）などで実施です。
日本では治療目的で抗菌薬が多々使用され、その結果として二剤以上の抗菌薬に耐性がある耐性菌が増えていて、近い将来社会問題になろうとしています。
日本人の清潔好き、几帳面さはすごくいいことですが、余りに過剰になりすぎますと、その反動として細菌が反乱を引き起こしてくるということもあるということです。
口腔内は細菌たちがオーラルフローラ（お花畑）を形成していて、善玉菌・悪玉菌が入り乱れて存在している器官です。口腔内で上手に細菌たちと共存し、細菌たちをコントロールすることも出来ます。細菌たちと上手に付き合うためにも、やはり口腔ケアが重要になることをご理解ください。 |
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