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健口から健康へ
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「8020」運動の成果により80歳で残存歯20本という方が50%を超えました。すごくいいことです。ただし歯が残っていても機能しなければ、「8020」達成しても数値ほどの効果はありません。残存歯とくに臼歯部が上下対向して数箇所以上当たっていることが重要でかつそれらが機能していることが大切です。
口から食べ物を摂取して咀嚼・嚥下して食道に送り込む、消化・吸収の第一歩で、ごくごく当たり前の口の機能です。この生命を営む上で重要な口の機能が歯の崩壊・欠損によって失われます。この結果はいうまでも無く、十分な消化・吸収が得られず低栄養な状態になります。いわゆるオーラルフレイル(口の虚弱)です。低栄養では免疫力が落ちますので、肺炎などの感染症を罹患するリスクが増えますし、全身の虚弱に繋がりやすくなります。
また残存歯が増えれば医科医療費が減り、高齢者では自立度が高くなるというデータもあります。機能する残存歯が多くあればいいですが、不幸にして歯が残っていなくても、しっかり噛める義歯やインプラントなどを装着していれば十分です。要は口の機能をしっかり維持することです。
毎日の食生活や会話を楽しむことは生命を営む上での基本中の基本です。この基本を維持するために時間や労力をある場面ではお金を惜しんではいけません。口の健康を維持することは、全身の健康を維持することの基本第一歩です。「かかりつけ歯科医」を持ったほうが「かかりつけ内科医」を持つより健康寿命が延びるというデータもあります。健口は健康に繋がります。健口を維持するため、「かかりつけ歯科医院」を利用してください。 |
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