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歯周病は感染症
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人類が罹患している感染症でもっとも感染者数が多いものは何でしょうか?答えは歯周病!意外に思えるかもしれませんが、これが世界共通の現実です。歯周病は歯を支える歯周組織が侵される病気。原因は口腔内に棲みついた細菌などです。重度の歯周病では歯が揺れる、歯茎が腫れる、歯茎から出血・排膿がある、口臭があるなどいわゆる歯槽膿漏と呼ばれた症状を呈し、その後歯は自然脱落していきます。
歯周病菌は18歳前後に経口感染していきます。一度口腔内に定着すると個体が死滅しない限り生存し続けます。歯周病菌はバイオフィルムと呼ばれる細菌共存体を築き、相互依存しながら存在します。歯周病菌は血液中のヘモグロビン鉄が栄養源で、歯茎からの出血があると活発に活動していきます。それゆえ歯茎からの出血は歯周病の初期の危険シグナルです。
歯周病菌が口腔内に定着すると、完全に除去することは不可能ですが、歯を失っても歯周病菌は口腔内に存在しますが歯周病菌の数そのものを減らすことは可能です。それではどうすればいいのか。やはり自宅でのセルフケアとしての口腔ケア。そして定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアが重要といえます。この2本柱を続けることが重要です。
55歳以上74歳未満の男女にある雑誌が、リタイヤまでにしておけばよかったと思うことを質問しました。返答の健康部門のトップは「歯科医院での定期健診を受けていればよかった」です。歯周病はサイレントディジーズ(静かなる病気)で、若いうちはあまり気にも止まらないものです。一度定着した歯周病菌は駆除できません。そのことを肝に銘じて日々の口腔ケアそして歯科医院での定期健診を受診して欲しいものです。 |
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