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歯科臨床成功の鍵は「細菌」と「力」の克服
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歯科臨床で何が重要でしょうか?答えは目に見えないものです。それは「細菌」と「力」。
「細菌」は口腔内で唾液1mlの中に3億個存在するといわれています。これら「細菌」はある面ヒトと共生しています。それゆえ「細菌」を全て死滅させることはできません。歯科2大疾患である虫歯(カリエス)と歯周病は「細菌」が原因で発症します。いわゆる感染症です。感染症を防ぐにはやはり予防が重要ですし、必要な治療を行い、並行して口腔ケアは欠かせません。
「力」に関しては、これまた見えないものです。口腔ケアをいくらがんばっても「力」を無視すれば、良好な予後は得られません。見えない「力」の原因の多くは咬合と情動ストレスです。この見えない「力」は顎口腔系の歯牙、歯槽骨、顎関節、筋肉、などに影響を与えます。「力」は歯軋りなどの暴力的なものから、咬合の不調和による持続的な微少外傷の場合もあります。歯をなくする原因も、通常は虫歯(カリエス)と歯周病ですが、口腔ケアが行き届いていても歯を失うことがあります。これが無髄歯(歯髄が失活)で多くある歯根破折です。
いかに治療した歯を長期間も持たせるかは、「細菌」と「力」のコントロール、少し言葉を変えると、炎症のコントロールと咬合のコントロールが歯科臨床では重要なことになります。口腔ケアによる炎症のコントロールも重要ですが、咬合のコントロールも重要なことをご理解ください。 |
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