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歯は動く

歯は動くというと「エエ~!」という反応をよくいただきます。歯は顎の骨に植わっていますので、歯と骨は直接強固に結合しているものと思われるかもしれません。しかし実際は歯の根の周囲には歯根膜という膜があり、これを介して歯の根の部分のセメント質と歯槽骨(歯の周囲の顎の骨のこと)とがくっついています。歯根膜はクッションの役目をするとともに、神経終末がありセンサーとして三叉神経を介して脳に情報を伝達しています。
 
歯は通常口の内外の筋肉のバランスの取れた位置に収まっています。この筋肉のバランスが崩れると歯は動きます。筋肉のバランスが崩れる原因には噛み癖、舌の癖や頬杖をつくなどの態癖があります。態癖では指しゃぶりや鉛筆などを口にくわえる癖も含まれます。また、歯の喪失でも喪失歯の隣在歯(両隣の歯)が動きますし、対合歯も伸びてきます。
 
歯列矯正が成り立つのは、歯が動くからです。歯は様々な力により動きます。一生口の中で動き続けているといっても過言ではありません。歯は一日で30ミクロン動くといわれています。歯は動きます。特に年齢とともに下顎前歯部は動きやすいです。下顎前歯の三次元的な位置関係が変わると、上顎の前歯との咬合関係も変わります。これによりかみ合わせが変わります。上顎前歯に歯科修復物を装着している場合要注意です。
歯は動くということを理解していただきたいと思います。

番町歯科クリニック
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