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入れ歯に慣れるには
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口の中の歯の欠損部分の修復において第一選択はこれまでもそしてこれからも入れ歯です。この入れ歯を実際装着しないと入れ歯を装着した気持ちは正直分かりません。そのため歯科医師の中にはわざわざ健全歯を抜歯して入れ歯を装着するという職人気質のツワモノの先生がかつていました。
入れ歯を装着した患者さんの気持ちは入れ歯を装着していないと分かったようで分からないものです。私は入れ歯ではありませんが、かみ合わせを修正する口腔内装置を１０年以上口の中に入れて会話・咀嚼などをしていました。そのため口の中に入れ歯という異物が入る煩わしさを少し理解しています。
口の中に髪の毛１本入っても気持ち悪いものです。そんなデリケートな口の中に機能するといえども異物が入るのですから、少しは戸惑うのも当たり前です。この入れ歯に慣れるように工夫するのがわれわれ歯科医師の仕事です。そのとき口の中に装置を装着した実経験が活きます。
入れ歯を作るのは建築と同じです。入れ歯の大きさ、人工歯の配列、かみ合わせのつけ
方、維持装置の設定など設計や材料なども吟味しないといけません。そして総合評価して術式の通り進めて入れ歯を作り上げ、患者さんのお口に入れます。入れる際は患者さんがどんな反応を示されるかとワクワクドキドキします。
入れ歯を入れたら慣れが必要ですし、調整も必要です。入れて即何もしなくても何の問
題も出ず使えるというのは難しいです。私も装置の調整をこまごまとしていました。使いやすくなれるような工夫を、これまでの臨床経験や実体験で習得していますので安心して入れ歯を任せていただければ幸いです。 |
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