|
保険義歯の特性
|
|
一般的に歯の欠損部位を補う方法として義歯があります。この義歯では設計の自由度の大きいまた素材的に優れた自由診療で作製する義歯があります。自由診療で作製した義歯はいいものです。これに越したことはありません。ただどうしても保険適応の義歯を望まれる方もいます。これらの方には歯の欠損に際して、保険診療の範囲内での義歯作製ということになります。
保険診療では保険点数の付いた評価のある処置しかできません。いろいろ手数をかけたくても評価がないと出来かねます。それゆえいかに適切に保険診療を遂行していくか。保険診療で噛める義歯を作製し、あとの予後も手数をかけずにすることは簡単そうですが術者の技量が問われます。本当にある面困難なことを保険では実施しないといけません。
日本での総義歯の保険診療価格は、同じアジアの韓国の保険診療価格のなんと三分の一だそうです。それだけ安価な価格で日本の保険診療は成り立っているのです。安価なのに要求されることはかなり高いですから、保険診療義歯を作製するハードルはかなり高いです。手数をかけずに的確に作製し、なおかつ予後に不満のないようにする、それも何回も義歯調整することのないように仕上げる。術者の技量がいかに重要かわかると思います。
ただ、術前の状態が口腔内崩壊している方では、保険オンリーで義歯を作製することはできない場合があります。いくら力量があってもできないことは出来かねます。
タンス預金のように使えない義歯をタンスに複数しまい込むようなことをさせないために、自由診療はもちろんですが、保険診療においてもいかに効率よく噛める痛くない義歯を作製するか日々研鑽です。 |
|
|