|
義歯は月見草なのか
|
|
あるテレビ番組で東京の下町の方々にインタビューするコーナーがあります。インタビューに答える方々個性的な方が多いですが、多くの人に一部歯が抜けているのです。番組的にいじりで歯のない方を選んでいるのでしょうか?愛嬌はあるかもしれませんが、国民皆保険下の日本でまだまだ歯を失っているのに、その補填をしていない現実に唖然とします。
保険医療で作る義歯は信じられないくらい安価です。何でこんなに虐げられているのかわかりません。使える義歯を装着するだけで、フレイル状態から口腔機能が回復し健康寿命を延伸することができます。健康寿命を延伸させることは悪いことひとつもないはず。介護になる年齢を延伸させること、ご本人だけでなく家族にとっても大切なはず。でも義歯を疎んじている人が多いことが残念。
お亡くなりになりましたが、元プロ野球選手野村克也さんは現役時代元巨人長嶋選手より上の成績を残しました。だけどいつも目立っていたのは長嶋さんで野村さんは自らを月見草になぞらえました。それでも現役引退後の多岐にわたる活躍は長嶋さんをしのぐものがありました。
インプラントを装着している人は費用がいくらかかったと自慢します。他方、義歯を装着している人は自費治療の義歯でさえ自慢する人は少ないです。なぜ?歯を失ったことは同じのはずです。まさに不思議な現象です。義歯は月見草なのか?インプラントのように目立たなくても、地味でも活躍します。歯をなくしてそのまま放置している人に健康寿命の大切さをかみ締めて欲しいものです。 |
|
|