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歯の破折にご用心

最近、歯科臨床をしていて感じることがあります。カリエス(虫歯、う蝕)は確実に減りました。カリエスと反比例して歯冠破折、歯根破折などの歯の破折が目立ちます。
歯にも寿命があることが知られています。その歯の寿命を短くする危険因子が歯の破折。カリエスならある程度予防が出来ます。他方歯の破折はある程度の予測は出来ますが、いつ起こるかわかりません。地震予知みたいなものです。
 
歯を無くす原因の一つが歯の破折です。現代社会はストレス社会で、各人程度種類の差があるとはいえ、脳にストレスを溜め込んでいます。脳のストレス発散を歯が受け持っている側面があり、ストレスがあると歯には耐えうる以上の力がかかっている可能性があり、この力をブラキシズムや最近ではTCH(Tooth Contacting Habit =上下歯列接触癖)として捉えています。
 
脳の生理が根本にありますから、歯に必要以上の力をかけるなと言ってもなかなか出来ません。出来うること。まず可能な限り歯の歯髄(シンケイ)を残すこと。歯髄(シンケイ)が何らかの原因で失活(死ぬこと)しますと、歯の構造がかなり脆弱になり歯が破折し易くなります。そしてかみ合わせのバランスをとること。
 
もう一つ。若い内はいいですが、年齢と共に歯も消耗していますので、若いときのように硬い食材をバシバシとは食べないことです。硬いものばかり食べていると、歯髄(シンケイ)が活きていても、歯の表面多くはエナメル質ですが、この部分にクラック(亀裂)が入ります。このクラック(亀裂)が原因で歯髄(シンケイ)に細菌感染した結果、顎顔面部に痛みが生じ、原因不明、原因歯不明の疼痛として扱われることもあり、医科まで巻き込むこともあります。
 
歯の破折を予防することは、カリエス予防・歯周病予防とは違ったアプローチですが、歯を残すことにとって大切です。やはりMI(Minimum Intervention=必要最小限の侵襲)的発想が必要になります。

番町歯科クリニック
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